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メカニカルキーボード探索in新宿

ビックカメラ新宿西口店4Fキーボード売り場

東京近郊において、(メカニカルキーボードを含む)パソコン用の各種キーボードが店頭に多く展示されていて実際に試し打ちが可能なお店について、最近幾つかのお店を回ってみているが、今日は東京・新宿のビックカメラに寄る機会があったので、先日行った東京・秋葉原(その1その2)との比較も兼ねて、諸々書いてみる。


1.そもそもの話

キーボードと言っても星の数ほど(ウソ)あるわけだが、最近の興味は、使い心地重視の高級価格帯キーボードである「メカニカルキーボード」や「高級メンブレン」、「静電容量無接点方式キーボード」である。職業柄、キーボードに一日中触れているので、少々値が張っても、良いキーボードを使いたいと思っている。

よって、使いづらい変則的なキー配列のキーボードや、疲労感を感じやすい打鍵感の悪いキーボードは、そもそも本投稿の対象外であるため、あしからず(そんなことを言ったら「ErgoDox」は変則的じゃないのか!というツッコミが想定されるが・・・エルゴノミクスキーボードの頂点になりうる理想のキーボードなので、、多少の変則さには目をつむることにした)。


2.秋葉原vs新宿ビックカメラ

先日立ち寄った秋葉原のお店と、今日の新宿のお店を(上記観点の)キーボードの展示規模で評価してみると(★が多い=展示数が多い)以下の結果となった(※厳密な数字に基づくものではなく、あくまで個人的な感覚・・・)。

ということで「店頭にてキーボードの試し打ちをしたければ、とりあえずビックカメラ 新宿西口店へ行け」である。

筆者は最近メカニカルキーボードを使い始めたばかりのニワカキーボーダーではあるが、、ビックカメラ 新宿西口店の展示規模の大きさを見た時は思わずテンション上がりまくり。ここまで充実した展示を誇るお店は、東京近郊に他にあるのだろうか・・・というほどの展示数であった(他にご存じのお方があれば、教えてくださいませ)。

なお(感覚的には・・・)上記の中では秋葉原のツクモeX.が新しいモノ好き、ソフマップやGALLERIAはゲーミングキーボードが充実、ビックカメラ 新宿西口店はゲーミングキーボードはそこそこの量、その他メジャー所は大量、マニアック少々、といった印象。なので、最新作やゲーミングキーボードを熱く求める向きは、秋葉原へ行った方がいいのかと思う。


3.試し打ちの感想

折角なので、新旧関係なく、色々なキーボードを試し打ちしてみた。なお、FILCO Majestouchシリーズは他所で散々試し打ちしてきたので、今回は割愛。

また、(あたりまえだけど)お店の店頭では基本的にはPCにつながっていない状態で試し打ちをすることになるので、見た目と打鍵感・打鍵音が感想のメインとなり、LEDバックライトの具合やキーの反応性等々実際に使ってみないと分からない点については、、他所のレビュー・口コミ等々を参照。


Ducky SHINE4 DKSH1408SD(Cherry MX赤軸)

LEDバックライト付きの派手派手ゲーミングキーボード。個人的にはテンキーレスキーボードが好みなので、購入の対象にはなりえないが、、Cherry MX赤軸ゆえに大人しい(退屈な)打鍵感。うーん、スペースバーの装飾や各種メディアキーのアイコンが微妙にチープな印象というか・・・LEDバックライトで演出されていないと、ごくごく普通のキーボードでしかない・・・。

RAZER BLACKWIDOW TOURNAMENT EDITION(Razer Greenスイッチ)

Razer独自のキースイッチ搭載のキーボードで、展示されていたキーボードは「Greenスイッチ」。打鍵感は青軸好きの自分にとっては「これは楽しい!」であった。FILCO Majestouch 2 青軸を所有しているが、Majestouch 2 は「ガシャガシャ」「カシャカシャ」というどちらかと言えばノイジーな感じであるが、RazerのGreenスイッチは「プキプキ」(分かりづらいか・・・)という、、なんというか「弾けるような」打鍵感で、、キータイプするだけで楽しい気持ちになってくる。惜しむらくは、刻印されている文字やメディアキーのアイコンデザインが微妙な点か・・・。それさえクリアされれば、コレクションに加えておきたいテンキーレスキーボードの一つである。

Matias mini Quiet Pro Keyboard US(Matias静音メカニカルスイッチ)

まさかのMatiasキーボード。店頭で触れるとは思ってもいなかった。試し打ちの感想としては、キーが少し重いのと、クリック感は・・・上記RazerのGreenスイッチには及ばない、、というか第一印象はあまり好みの打鍵感ではなかった(遊びで使うには。職場で静かに使うには良いかも)。普段、Cherry MX青軸や赤軸の打鍵感に慣れているせいもあるのかもしれないが、、長時間使用してみないと何とも分からないという感じ。「静音」なのは確かだと思ったが、REALFORCEシリーズの静音タイプには及ばず。87/92キーのテンキーレスキーボードよりさらに一回り小さい、Fキー付きコンパクトサイズ静音キーボードが欲しい人は、検討してみてもよいのかもしれない。

Matias Ergo Pro for Win(Matias静音メカニカルスイッチ)

Matiasのセパレート式エルゴノミクスキーボード。陳列位置が微妙だったのでまともに打鍵はできなかったが、、所有している「ErgoDox」と違い、キー配列が通常のキーボードに似ているため、普段使いのキーボードから乗り換えてもそれほど苦も無く使いこなせる、敷居の低いセパレートタイプだと思う(カーソルキーやPageUp/PageDown等の位置は変なところにあるけれど)。うーん、もしErgoDoxで挫折したら、、このキーボードを使おうかな・・・。

東プレ REALFORCE108UDK SJ38C0(静電容量無接点方式、ALL30g)

30g荷重のキーボードを触るのは初めてかもしれないが、とにかく「軽い」の一言。キーに触れた指の重みで勝手に沈み込んでしまうように感じるほど「軽い」。他のキーボードに比較してあまりにも軽く、、指がうまく回らない。馴染むのに時間を要するキーボードかと思う(そして、慣れると普通のキーボードが重すぎて使えなくなる予感・・・)。購入するひとは覚悟して(?)買うべし。

東プレ Realforce108UH-S SA010S(静電容量無接点方式、ALL45g、静音タイプ)

これと、Realforce108UH SA0100(静電容量無接点方式、ALL45g)が並んで陳列されていたので比較してみたが、、あまり違いがよく分からず。東プレの静電容量無接点方式は静音タイプでなくても静かなので、、慣らしが終わってくると、同じように静かに滑らかな感じになってくるのだろうか・・・。打鍵感そのものについて言うと、キーボードのクリック感を味わいたいなら上記「Razer Greenスイッチ搭載キーボード」で、タイピングに集中したいならやはりこの東プレキーボードなのかと、、打鍵していてしみじみと思った。とにかく「指にキーが吸い付く」感じで、キーの押し返しが速くもなく遅くもなくというか・・・指への追従性がとても良いと感じた。あまりのスムーズに打鍵できるので笑っちゃう感じだ。さすがの超高級キーボードである(・・・ALL45gは日本語配列のみの仕様なので、英語配列を求める向きには、変荷重 or ALL55gになる模様 ⇒ 英語配列のALL45gが欲しい場合は、テンキーレスモデルではあるが、EliteKeyboards.com にてALL45gの “EK Edition” なるものが購入可能。素晴らしい!)。

富士通コンポーネント テンキーレスキーボード FKB8769-511、FKB8769-052(メンブレン)

メカニカルキーボードではないが、、富士通コンポーネントのキーボードが大量に展示されていて、かなりテンションが上がった。FKB8769は87/92キーのテンキーレス高級メンブレンキーボードで、その見た目からも分かるとおり・・・コテコテの「作業用キーボード」である。悪く言えば何の面白味もない、よく言えば機能性と耐久性と安さを兼ね備えた、、玄人好みのキーボードかと思ってみたり。打鍵感は、秋葉原のソフマップでの感想と変わらず、「ふにゃふにゃ」というか「くにゃくにゃ」といった感触。本製品の新品を打鍵したことがあるのだが、新品時よりはだいぶ(かなり?)やわらか~い感じがする。慣らしが終わってくると、こんな感じになるのかと、、思った次第。コストパフォーマンスに優れた良いキーボードだと思っているので、、キーボードケースを今風にアレンジすれば、もう少し食いつく人が増えるのではなかろうか・・・(コンシューマー向けはどうでもよいのかもしれない)。

富士通コンポーネント テンキー付き省スペース FKB8811-663、FKB8811-662(メンブレン)

テンキー付きだが省スペースという、その心意気は認めるものの、、個人的にはカーソルキーの位置等が変則的なので、購入対象外なキーボードである。デザインは上記FKB8769シリーズより若干洗練されている・・・かな?結局これもコテコテの「作業用キーボード」であり、、省スペースタイプがよいがテンキーは欲しい向き用で、、どんな層が使用しているのか知りたくなるキーボードである。ビックカメラ新宿西口店には、何気にレア(?)な「黒」モデルも展示されていた。

富士通 親指シフトキーボード[PS/2]FMV-KB613

今風のキーボードに混ざって片隅にひっそりと陳列されていたのが「親指シフトキーボード」。初めて実物を見た・触ったかもしれない・・・。ものすごく古いキーボードという(勝手な)印象があったので、Windowsキーやメニューキーがあるのを見て少し驚く。興味本位で絶対買ってはイケナイ・・・異常なオーラをまとったキーボード・・・。打鍵感はクリック感が全くなく、、キースイッチは何を使っているのだろう・・・?お値段¥30,445(税込み)の、展示されている中では一番高価なキーボードであった。

PFU Happy Hacking Keyboard Professional2 白/無刻印 PD-KB400WN(静電容量無接点方式)

全ての無駄を排した(排しすぎた?)プロフェッショナル仕様のキーボード。なんでキーが少ないのにこんなに高いんだ・・・というツッコミを入れたくなるのだが・・・筆者のようなWindows環境でぬるく生活をしている職業プログラマーを寄せ付けない、使用者を選ぶキーボードなんだなぁ、、、と過去Lite2で味わわされた経験があるからか、、個人的にはあまり良い印象を持っていないという^^; キースイッチは東プレと同じ静電容量無接点方式であるが、実際の打鍵感はだいぶ異なる印象で、比較的重く感じた(東プレALL45gと比べて)。

最近、HHKBのBluetooth版が出たりしているが、、完成されすぎていて、形状の大きなバージョンアップ(orバリエーション追加)はもうないのかね。富士通系列の会社なんだから、、HHKBの技術でFKB8769をリメイクするとか「HGKB(Happy Gaming Keyboard)」と称して今風のLEDバックライトバリバリのキーボードを出すとか、、儲かっている(?)のだろうからなんか刺激を世に与えてほしい気もしなくもない。

LEOPOLD 66key Electrostatic Capacitive Mini Keyboard FC660C/EG(静電容量無接点方式)

秋葉原のソフマップにも展示されていた、LEOPOLD 66keyキーボード。静電容量無接点方式で、同じ方式のHHKBやREALFORCEと比べると、どちらかというとREALFORCEに近い打鍵感か。Fキーはないものの、キーボード右端にカーソルキーとInsert、Deleteキーを配した(HHKBが少し横に長くなったような)形状で、うーん、やはりWindows環境でぬるく使うには向かないキーボードなのかと思う。個人的には87/92キーのテンキーレス形状が実用性・コンパクトさのバランスが良いような気がする(結局は、使用目的次第なんだけどね)。


・・・と、気になったキーボードについては以上。他にも富士通コンポーネントのLibertouch、ARCHISS ProgresTouch RETRO、東プレ YK0100/YK2100、Logicool、COUGAR等々メジャー所のキーボードが沢山展示されていたが、、今日のところはこの辺で。


4.おすすめキーボードまとめ(5月3日版)

既に「FILCO Majestouch 2 テンキーレス(87キー英語配列)+カスタムキーキャップ」、「ErgoDox EZ」を所有している自分がさらに付け加えるとしたら、、、現時点では上記感想のとおり「RAZER BLACKWIDOW TOURNAMENT EDITION」(か、同じGreenスイッチを搭載したキーボード)になるかと思う。

Razer BlackWidow Tournament Edition 2014 テンキーレス メカニカルゲーミングキーボード 緑軸英語配列版 【正規保証品】 RZ03-00810900-R3M1
Amazon.co.jp取り扱い開始日:2014/5/8
見た目:〇 静寂性:△ 心地よさ:◎ 価格:〇(1万円台)

・・・って書いたら、日本語配列版はAmazon.co.jpで酷評されていた・・・ので、店頭の試し打ちだけで購入を決意するのは危険だよ・・・って話でした(おしまい^^;)。

※追記:87キー英語配列テンキーレスモデル好きとしては、REALFORCE 87U の「ALL45g “EK Edition”」(型番:SE19E0)も外せない。日本のサイトでは取り扱いがないようで、下記 Amazon.com か、EliteKeyboard.com (EKはEliteKeyboardの略か?)にて購入可能である。

Topre Realforce 87U “All-45gram” Tenkeyless Keyboard
Amazon.com取り扱い開始日:2013/6/14
見た目:〇 静寂性:〇 心地よさ:◎ 価格:△(2万円台)

(英語配列&87キーテンキーレスキーボードにて)タイピングに極限まで集中しつつ、吸い付くような打鍵感を味わいたい向きには・・・本製品が断然おすすめである。